PS5のスペックからグラボの適正価格を割り出してみた

2021年初頭から約1年程度、爆騰を続けるグラボ。

高値安定感が出すぎてて、適正価格が良く解らなくなってきた2021年末。

だが、そろそろ下落するだろうなぁ、と読んでる、いちライトゲーマーとしては、ここらで一回「適正価格のようなもの」を掴んでおきたい。

ということで、小売価格が実質固定されているPS5(プレステ5)を参考として適正値を割り出してみよう。

過去記事 2022年 価格が暴落するグラボを勝手に予想する

ライトゲーマーは決してPS5本体以上の金は出さない

グラボ価格がいくら値上がったとしても、それを買うのは主にマイニングしてるヤツであり、ゲーマーではない。

まぁ、「超高解像度ヌルヌル動作でエイムしないと勝てないんじゃボケ!」 みたいな廃エンドゲーマーは買うかもしれないが・・・この層、そんなに多くはない。MAXで数百万人しか居ない(以前の記事を参照)。

廃ゲーマーの声がとてつもなく大きいためネット上では主流派に見えるだけで、世の中の大部分を占めるのはライトゲーマー以下の層なのだ(現実に最も売れているのはNVIDIA Maxwell世代ベースの任天堂Switch)。

そういったライト層が、PS5以上の価格のグラボを買うことは、基本的には無い(煽り倒された情弱を除く)。

あくまでやりたいのはゲームだからだ。最優先されるのはゲームが動くこと。特に安定して動くことが重要。

PS5(や既に持ってるPS4)でもプレイできるのであれば、9万、10万円ものグラボを買うはずが無い。

設定は面倒だしCPUやメモリや冷却も強化しなければならないし・・・15万円のゲーミングPCを買う金でゲーム何本買えちゃうの? という話なので・・・

PS5よりも性能が高くて安いグラボが出るまで、待ってれば良くない? というスタンスが成立するのだ。ライトゲーマーは・・・

最新版 2022年グラボ下落の兆候

ここで一旦、PS5の価格性能比を考える前に・・・

下落を待ったところで実際に下がるのか? という件。

だがこれは最近、徐々にその日が近づいていると確信してきた。

その根拠となる、ここ数ヶ月でキャッチできた動きは以下のとおり。※個人の見解であり、保証は無い(信頼性はリンク先を見て個別に判断してほしい)

最も大きいのは Intel Arc Alchemist の存在。元々エントリークラス~ミドルロー(超ライト2Dゲーマー)はインテル内蔵GPUの独壇場。AMD Radeon や Nvidia GeForce を知らない人でも、「インテル入ってる」は知ってる。知名度は抜群。

Arc Alchemist の出来によっては、ミドルハイクラス以下まで、全てかっさらう可能性がある・・・というより、確実に取りに行くはず(値段を下げてでも)。

上がりすぎた現在のグラボ相場は、自前半導体製造ラインを所有しているインテルにとって、むしろ空前のチャンスであるかのように見える・・・

PS5のスペック≒RX5700XT以上

本題に戻ろう。

英語でググった結果(公式、wikipedia等)、PS5のスペックは以下のようである(日本語版と微妙に内容が違う、注意・・・というか最近、日本語版は見る意味が無い)。

一応公式
https://www.playstation.com/en-us/support/hardware/manuals/ のSafety Guidesに載っているが、アバウト。

  • CPU
    AMD Zen2世代カスタム 8コア3.5GHz
  • メモリ
    DDR4 512MB(バックグラウンドシステム)
  • グラボ部分
    AMD RDNAベースカスタム(36CU 2.23GHz GDDR6-16GB 10TFLOPS)
  • ストレージ
    825GB SSD NVMe
  • 価格
    39980円(Digital edition)

他の機能は、どうでも良いため省略する。世の中には、延々と「AV機能」をヨイショする謎の記事で溢れているが、そんな機能は本気でどうでも良い。※

PS5にゲームがプレイできる以上の付加価値など無い。従って、基礎部分(8コアZEN2、メモリ512MB、825GB-SSD相当のPCに当たる部分)を金額として評価することはできない。

PCI-Expressタイプのグラボと比較する場合、PS5はRDNA世代 36CU 2.23GHz GDDR6-16GBのグラボが39980円と見るのが妥当である(同じ金額を掛けたら同じゲーム性能が得られるという意味で)。

いくらグラボ以外(要はPC部分)のスペックが高かろうが、汎用性の無いゲームマシンでは意味がないのだ。PCとして使える29800円のセレロン搭載ノートにさえ確実に負ける。PS5ではブログも書けないし、会議資料も作れないし、プログラムも組めない(いやまぁ、やろうと思えばできるけど、しない)。

しかしこれはデメリットではない。

逆に考えると、ゲームに特化された専用コンパイラ+ライブラリ+カスタムCPUであるPS5専用グラボ(部分)の効率は高い。同じスペックの汎用PCI-Expressタイプグラボより実質的に性能が高いというのは素人でも解る。

以上のことから考えればPS5は、40CU 1.9GHz GDDR6-8GB 9.7TFLOPS の、RX 5700XT よりやや高い性能なのではないかと、当サイトでは考える。

※の補足

なぜ、わざわざゲーム機で動画見たり音楽聞いたりしなきゃならないのか。特にディスク再生しなきゃならないのか。理解が不可能。色々やりたきゃPC買えば良いのに。子供を含めて、ほぼ全員がPCやタブレットをデフォで持ってる今となっては、情弱取込用全部入り商法は、もはや無理ではないか?

特にディスクドライブが本当に意味不明すぎる。ディスクで供給されるソフトの再生など、もうどうでも良い。だからデジタルエディションしか有り得ない。どうせドライブは壊れる。物理駆動パーツなど無い方が良いに決まってる

せっかく、やっとHDDから開放されSSDに切り替えたのに、なぜあえてディスクドライブなど付けてしまったのか。もうだいぶ前から完全にディスク時代が終わったのは事実だ。まぁ、過去の資産と栄光がありすぎるソニー的に出すしかなかったのは解るけど、そこであえてディスク付きを選ぶ購買行動は完全に意味不明。

リード100MB/秒超えの128GBマイクロSDが2000円で買えるのに、1層30GB程度のリード20MB/秒以下、しかも準シーケンシャル的なリード/ライトしかできない「ディスク」なんて前時代的なものを、今更なぜ欲する層が居るのか? かなりの謎、というより彼らは、貧乏くさい上に情弱思考すぎるのではないか、と言わざるを得ない。

これは令和時代、本当にもう情弱ではマズイなぁ、肝に命じとかなきゃイカンなぁ、と実感できる一例である。

本件、時代を見越してPS4以降は全てダウンロード版を買っておくべきだったのだ(というより、そういう人は急速にPCへ移行してしまったのだろうが・・・国内専売ゲーム興味薄の管理人などは特に・・・いやしかし、YAKUZAもSteamで配信開始したしなぁ・・・もうPS5、価値無いんじゃね? と薄々感じているのは一旦忘れておこうか・・・)。

RX 5700XTの適正価格は30000円

前置きが長くなったが・・・

純粋にライト層がゲーム目的にグラボを買う場合、PS5より高い価格でPS5並みの性能であるRX 5700XTを買う意味は無いのである。

ライト層が求めるゲームは、ほぼ全部PS5版も出るはずなので(ただし洋ゲー属性アリの、グローバル版買えば良いじゃん的な管理人のような種族は除く)。

もっと言うとワンランク上程度のグラボも買う意味がない。グラボ単体では動かないからだ。別途PC部分が必要になる。それもソコソコのスペックが・・・

したら、RX 5700XTが39800円ではPS5に余裕で負ける。通常のPC作業とコスト按分すると考えたとしても、30000円以下が妥当。

これを基準に適正価格を考えてみた。

グラボ適正価格表(PS5基準)

※RX 5700XTの性能(ネットに転がってるベンチ結果、個人的にはドスパラの値が最も信頼性高い)から独自に試算。NvidiaのXX70シリーズ以上は、明らかに購買層が違うため省略(前述のヌルヌル4Kエイム種族)。

GTX 1050Ti

適正価格 約10000円

※MSRP 139ドル いくらなんでも、もう古い。

GTX 1650 G6 補助電源無しタイプ

適正価格 約16000円

※MSRP 149ドル 性能的には14000円前後だが、補助電源無しはアドバンテージあるため強気で売れる。

GTX 1660Super

適正価格 約22000円

※MSRP 229ドル

RTX 3060

適正価格 約30000円

※MSRP 329ドル

RX 5500XT 8GB

適正価格 約20000円

※MSRP 199ドル

RX 5600XT

適正価格 約25000円

※MSRP 279ドル

RX 6600 XT

適正価格 約29000円

※MSRP 379ドル

全体補足

MSRPは発売時点の米国CPIと連動するので、今年と来年の上昇率を織り込んで10-30%くらいは割増て見た方が良い。例えば仮にRTX 4060が来年後半に出るとするならば、MSRP370ドル超えててもごく自然であり、2016年の1060 6GBがMSRP249ドルという設定から見ても妥当な範囲で、メモリが増えている事を考慮すればそこまで値上げはしていない(米国CPIの上昇とドル高が影響するため)。

あくまでこれは、個人の価値観に基づく値であり、個々人がいくらで買うかは自由である。

ただし、少なくともここに出ているグラボを、表記価格以上で買おうとしている人は、今一度よく考えるべきではないだろうか。

PS5ではダメなのかと・・・

ちなみにお察しのとおり、管理人はPS5じゃダメなのでグラボ買う派である。

Intel Arc Alchemist に超期待してる・・・

GTX1650 現在の状況

「PS5のスペックからグラボの適正価格を割り出してみた」への2件のフィードバック

  1. たいへん参考になります。
    はやくグラボの値段下がって欲しい。

    1. グラボ買い替えたい さん

      同じくそろそろ買い替えたい管理人ですW

      以下本文の補足等
      先日、HITMAN 3(2021年1月発売 いつの間にか日本語字幕が付いた上に1470円~だった)買ったのですが、RX570 8G 2K最高設定だと極限レベルのギリギリ感(40FPS台、ただしフルHDなら60FPSは余裕)。特にアルゼンチンステージはフルHDかつディティール1段落とさないと完全に無理でした。まぁ、あと2段階落とせますし、最悪解像度もう1段くらいまでならなんとか許容範囲かな。とは思うので、2022年内はなんとか待てる感じです。

      従ってこういった「ライトゲーマー」のうち、とりあえず現状で待てる人は少なくとも Arc Alchemist が出るまでは、待ったほうが確実に良いでしょう(常識的に考えれば、数年前のAMDやNvidiaモデルと同じ価格設定で売るわけが無い)。

      あとは、イーサリアム2次第でしょうか(でももう2022は対策されたグラボしか出ないと思うんだが)。

      最後に、本文にも少し書きましたが、半導体が不足してるってのはウソくさいな、と最近感じております。調達価格をケチった勢が単に切られた+投機勢が先物買ってる(含む転売ヤー)+品薄商法+コンテナ輸送遅れの複合要因があり、本当は世界のどこかで無駄に在庫が積み上がってるのでは、と疑ってます(PS5本体は特に)。

      もしこの「予想」が全て当たっていたら、とんでもない勢いで崩れるでしょうね・・・「たられば」ですが。

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